ラブストーリーは突然に・11

1000000hitキリリク作品、現代のお話です。

リク主:えとなやま様
リク内容:鷹男と瑠璃は大企業のトップの御子息。とある場所で運命的な出会いをし、お互い意識し合う仲に・・・

鷹男サイドです。
なんとなーく切ない感じ・・・・

**********

  『 ラブストーリーは突然に・11 』

結局・・・・・
ジュリアとレオが去った後、俺達は窓際のカウンター席に移動して飲み直すことにした。
絶対に「帰る!」と言うと思っていたから意外だった。

だが何なんだ?この重い空気は!
チビチビとカクテルを飲みながら、瑠璃はずっと無言だ。

「おい、何でさっきからずっと黙ってるんだ?
 いつもはべらべらしゃべるくせに。」

そういうと、瑠璃がじーっと俺の事を見てきた。

「何だ?」

「鷹男ってさ、女心わかってないよね。」

はぁ、そのことか。
ジュリアが可哀相だとかそういう事だろう。

「別にさ、ジュリアが可哀相とかは言わないよ。
 恋愛って二人でするものだし、鷹男の心がジュリアに向かないのなら仕方ないし。」

可哀相とは言わないとの言葉に少し驚いた。
てっきり、ジュリアが可哀相!付き合ってあげればいいのに!と言われると思っていたからだ。

「でもさ、あの場であんな言い方はないんじゃない?」

「どんな言い方?」

「あたしの事を今まで出会った誰よりも気になるとか、
 ジュリアの事は妹のように思ってるし、幸せになって欲しいけどその役目は俺じゃない・・・とか。
 なんか・・・・・皆の前であそこまできっぱりと言うのは・・・・どうなの?
 第一あたしとの事なんて嘘なんだし。」

「はぁ・・・・・」

思わずため息を吐いた。
瑠璃は何もわかっちゃいない。
ジュリアが今までどれほど俺に執着していたかを。
そんなジュリアを振り切れなかった事をずっと後悔していたことを。

「何の溜息よ!」

「お前に俺の何がわかる?」

「わかる訳ないじゃない。」

「ジュリアと俺の間に今までどんな事があったかも知らないで簡単な事言うな。」

「むっ・・・・・何よ、それ・・・・・」

「今日だってレオがお前を連れ出してるってわかっていながらジュリアを振り切れなかった。
 どうしてだと思う?
 俺にとっては妹のような存在だからだ。
 傷つけたくないし、可愛いとも思っている。
 たまに日本に来た時くらい我儘をきいてやりたい!そう思うから一日付き合ってやったんだ。」

瑠璃は少しだけ考えるような顔をして。
その後ぽつりと言った。

「言い過ぎた。ごめん。」

素直にそう謝る瑠璃。
そういうところが俺の心を擽る。
計算とかそういうものを全く感じずに彼女とはいられる。

「あと、あれも嘘じゃないから。」

「あれ?」

「お前の事、今まで出会った誰よりも気になるって言ったこと。」

「ええっ!?
 そ、それ、どういう意味?
 おかしな女だからってこと?」

「ぷっ!」

思わず吹き出してしまった。
普通の女なら此処で頬を染めて。

そんな・・・・嬉しいです・・・・・

とか言うもんだろ?
っていうか、今まで出会ってきた女達は皆そんな感じだった。
やっぱりこの女は驚きを俺にくれる。
だからなのだろうか?こんなに気になるのは。

「何で笑うのよ!」

「いや、お前ってやっぱり面白いよ。」

「女に面白いって酷くない?
 まぁ、いいけどね。」

そういうと瑠璃はぐびっとカクテルを飲み干した。

「同じのおかわり!」

「おいおい、お前そんなに酒に強くないんだから無理するな。」

「いいの!」

そう言っておかわりをお願いしている瑠璃を見ながら、なんだかほっこりとした気分になった。




昼間、ジュリアに付き合ったのは、俺の単なる偽善なのかもしれない。
瑠璃にはあんな事を言ったけど、結局俺は良い人でいたかっただけかもしれない。
ジュリアの兄のような存在をキープしたい。
そう思うから、振り切れなかった。

これまでもずっと言い寄られていたけれど・・・・
笑って断ることはしても、本気で心を鬼にして断ったことがあったろうか?
多分、なかった。
そんな俺を分かっているから、ジュリアは俺を諦めきれなかったのかもしれない。

あぁ、どうしようもない男だ俺は。

そして、今日は一日ずっと苛々していた。

それは、瑠璃とレオがデートしていると知った時からずっとだった。
瑠璃はデートとは思っていないかもしれないが、レオは半分本気だったと思う。
一人の女性にここまで執着するレオを見たのは初めてかもしれない。

SPからの報告が上がってくる度に苛々して。
ジュリアと食事していても上の空で。
結局二人のいる場所へおしかけてしまった。

俺は・・・・・瑠璃の事が好きなのだろうか?

本気で人を好きになったことのない俺に、今の気持ちが何なのか説明が出来ない。
ただ一つ言えることは・・・・・



「瑠璃、お前隙ありすぎ。」

「なによそれ。」

「男の誘いにほいほい乗りすぎってこと。」

「別にそんな事してないし!」

「レオの誘いにのってこんなホテルのラウンジまで来たんだろ?
 で?酔っぱらって一夜を共にするつもりだった?」

「はぁ?ばっかじゃないの!
 レオはそんな事しないから。」

イラっとした。

「お前こそ馬鹿じゃないの?
 レオだって男だぞ?お前の事気に入っているならなおさらだ。」

「百歩譲ってそうだったとして・・・・・・
 だとしても鷹男には何の関係もないじゃない。
 誰と付き合おうとあたしの勝手だし!」

「レオと付き合うつもりか?」

「さぁ。別に付き合おうとか言われた訳じゃないし考えた事もない。」

苛々が止まらない。
どうして?
どうしてこの女は俺をこんなにも苛々させる?

「ねぇ、もうばれたんだしあたし、彼女のふりする必要ないよね?」

「まぁ、そうだな。」

「もう借りもないわよね。」

「そうだな。」

そう言いながら何故か胸が痛む。
楽しい女と出会ったな・・・・と記憶の片隅に留めておけばそれでいいはず。

「じゃあ・・・・もう会うこともないね。」

瑠璃が何故かしんみりとそんな事を言う。
確かに・・・・恋人同士でもない俺達が逢う理由なんて見当たらない。

「そうだな。」

そう言うと、何故か重い空気が流れた。
その空気をかき消すかのように俺はグラスのワインをぐびっと飲み干して。

「じゃあ、俺、帰るわ。
 瑠璃はどうする?」

敢えて送っていくとは言わなかった。
いや、もしかしたら、私も一緒に帰る・・・・と言うのを待っていたのかもしれない。

「んー、あたしはもう少し飲んでいく。」

「そうか。
 ・・・・・・・飲みすぎるなよ?」

「いい大人なんだから大丈夫よ。」

そう言って笑う瑠璃の笑顔が、何故か寂しそうに見えたのは多分俺の気のせいなんだろう。

「じゃあ。」

またな・・・・と言っていいのかどうかわからずにそう言って席を立つと、

「うん。じゃあね。」

瑠璃もまたそう返してきた。


少しだけ後ろ髪を引かれる思いでその場を後にした。




続く



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コメント

ふにゃろば様

いつもコメントありがとうございます!
今回も素敵な妄想を送って頂きありがとうございます。
なるほど~なんて思いながら読ませて頂きました(笑)
②に近いかもしれませんが・・・・どうでしょうか?
答えは次話で明らかに!(笑)
お楽しみして頂けると嬉しいですww
早く最終話までUPせねば!と思いつつなかなか進まず申し訳ありません。
見捨てずに最後まで読んで下さいね!!

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